わたしのなかの「時間旅行」

Facebookを開くと、「2年前の今日」の自分の投稿が上がってきて、朝から感傷に浸っている。

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トルコ、シャンパーニュ、ジョージア、アルメニア、イランを巡る冒険に出たのは2年まえの今日だった。 

5年半つとめた会社を辞しての2ヶ月弱の長旅。ジョージアの居心地がよく旅程はずるずる遅れ、最後の国イランに残された時間はたったの1週間。 
でも心の師オマル・ハイヤームの廟のあるニーシャープールにどうしても行きたかったし、「二度とイランには来れないかもしれない」と帰りの飛行機を変更し、滞在をのばした。 

帰国後まもなくイスラム情勢が危うくなり、いまではイランへの旅行なんて考えられないと思うと、タイミングとそのときの判断ってほんとに大事だなぁとつくづく思う。 

自分探しの旅なんて銘打つのは嫌いだけど、確実にあのときわたしは人生の転換期にいて、あの旅はかけがえのないものになった。 
なにより1年後には結婚しているなんて誰が想像しただろうか……人生は何があるかわからないからおもしろい。

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「知人がピノブランのスパークリングワインを持って空港まで見送りにきてくれました。出発前の、最後の乾杯!」 
と「わたし」が空港で飲んでいたのは、ローズ・ド・ジャンヌのピノブラン100%のシャンパーニュ。 
『オートクチュールなシャンパンを造りたい』という信念のもと作られたシャンパーニュは、極上のエレガンスをかねそなえた味わいと生産数の少なさから、シャンパーニュ愛好家のなかでも神格化された存在。 

そのときは、ローズ・ド・ジャンヌの存在を知らず、「珍しいスパークリングワイン」だと思っていた未熟な「わたし」。未知の国へひとりで旅立つ不安と緊張のなかで飲んだので、味わいもおぼろげにしか覚えていない。
後々、それがいかに貴重であるかを知り、その大切な1本を旅のはなむけに選んでくれた友人の温かさが心にしみた。