衣替えと幻の絹

きもの

一足早く梅雨が訪れたかのようなしっとりとした水無月初日。
今日から学校や各施設、お店など再開するところも多く、おこもり生活から「新しい生活様式」への移行フェーズが本格化してきますね。

暦の上では衣替え。
緊急事態宣言解除後、ひさしぶりに着物で外出しました。

この着物、お安く手に入れた反物をマイサイズに仕立てたもの。去年仕立て上がっていたのに、着るタイミングを逃してしまい、この日初めて仕立て糸を解きました。

6月・9月に着る単衣って、着る期間が短いので、気づけば季節がすぎていたりします……。(まぁ今は5月や10月でも、体感温度に合わせて着ちゃいますが)

で、その反物。リサイクルの着物用品は総じてそうなのですが、由来がよくわからない。

 

いちおう、「甲斐絹紬」の証紙が貼ってありましたが。

甲斐絹とは、甲斐の国山梨の高級絹織物。県東部の富士北麓地域の伝統産業だったようです。だった、というのは……江戸時代から羽織の裏などによく使われ、見えないおしゃれを楽しむ粋人に人気でしたが、戦後は時代の波と共に絶えてしまったそう。

甲斐絹の産地とは少しエリアが違うかもしれませんが、勝沼のワイナリーなどでも、「かつては養蚕が盛んだった」という話を何度か聞いたことがあります。

ただ、調べてみると、衰退してしまった地場産業を現代に復活させようというプロジェクトもあるみたい。

甲斐絹座

販売されている甲斐絹のネクタイやストール、傘や座布団なども素敵。でも着物の生地としての甲斐絹は、ネットを探してもほとんど皆無。

もしこの着物が本物の甲斐絹なら、貴重な1枚だということ。
まぁ甲斐絹じゃなくても、ハリがあってさらりと軽く、着やすくてお気に入りなのですが……

由来が気になるから今度呉服屋さんに聞いてみようかなぁ。

着物の産地なども調べていくと、深い沼にはまりそうです……。

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