Youtube戦争の恩恵

きもの

緊急事態宣言が解除されたものの、依然として基本的には「stayhome生活」を続けている。もとから家にいるのは好きだけど、これほど長いあいだ”見えない檻”のなかにいると、生命の勢いみたいなものが自然と弱まっていく気がする。体の内側から小さな細胞がひとつひとつ壊死していくような疲弊感を感じる。宣言が解除されたから、少しずつ「元の生活」に戻していけば良いのだろうか……。この辺りの線引きが難しく、一人で気ままに暮らしていたときとも違う抑止力が働いている。

生命エネルギーが低下しているからか疲れやすい。かろうじて身の回りの現状維持とインプットに精一杯で、まったくアウトプットする余裕がない。昨日のブルーインパルスの清々しさとは真反対の低空飛行っぷりよ……。

気力が出ないときは嵐がすぎるのを待つようにじっと横たわり息を潜めていたくなるけれど、そうすると罪悪感に苛まれてますます状態が悪くなるのはわかっている。
そんなときは無心になれる家事をする日。今日は、狂ったように洗濯をした。

以前から気にかかっていた帯揚げのお手入れにメスを入れた。
絹は水洗いすると縮むから自宅での洗濯は避けていたけど、万が一失敗しても大打撃でない普段着用の帯揚げで試してみることにした。

こちらの動画を参考に。
若くて美人な人気着付け講師すなおさん、動画もわかりやすく参考にさせていただいている。

【意外と汚れてる?】帯揚げを手軽に自宅で洗っちゃう方法!【すなおのやり方】

要約すると、シルク用洗剤を溶かしたぬるま湯で優しくふり洗い→三回すすぐ→リンスを溶かしたぬるま湯をなじませる→よくすすぐ→タオルで水気をとって、余裕があれば陰干し→当て布してアイロン。最初は色落ちするので1枚ずつやる。

洗濯してたら楽しくなってきて、ちょっと試しで1〜2枚洗おうと思ってたら気づけば10枚以上洗ってた。洗剤を溶かしたぬるま湯が、みるみるうちに汚れと染料で濁っていく様子に、自身のもやもやも溶けていくよう。

さらに楽しいのはアイロンがけパート。あらゆる家事のなかでも私が一番好きなアイロンがけ。止められなければ何時間でもやっていられる自信がある。しわくちゃの布がぴしりと綺麗になっていくのが、なんとも気持ちよくてストレス解消になるのだ。

さて、自宅で帯揚げを洗ってみた感想は……縮緬の帯揚げはかなり縮んだけど、もともと市販の帯揚げは幅も長さも十分すぎるし、多少縮んだって問題なし。綸子の帯揚げもすっきりさっぱり。もちろん凝った装飾のあるものや特に大切な帯揚げは、専門店にお任せした方が良いだろうけど、今後も普段着用は自宅洗いにしようお思う。

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それはそうと、最近のYoutubeの情報量といったら目を見張るばかり。特にコロナ期間は皆家にいる時間を利用して何かをしようと、こぞって投稿しているような気配があった。

着物ひとつにしても、色々な着付け講師の方が懇切丁寧に無料で情報を公開してくださっている。私は着付け教室で着付けを覚えたけれど、器用な人ならYoutubeさえあれば着れるようになると思う。他にも帯結びのバリエーションや着付けのブラッシュアップの情報なんかも溢れている。それも無料で。私はその恩恵にあずかっているだけなのだが……

うーんすごい世の中だと思う。だからこそお金をとって何かを提供しようとすると、目の肥えた消費者によりシビアにジャッジされるんじゃないだろうか……などと思った。

 

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