WSET Diplomaを取得してよかったこと

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「その資格って、取ると何が良いの?」
Diploma受験中というと、ほぼ必ず聞かれた質問です。その時は、「ワイナリーに行くと美味しいワインを出してもらえるはず」と冗談めかして答えていたのですが、実際、資格を取得するメリットは大きいと思っています。

・ワインの仕事が増えた
2018年からライターを務めている『日本ワイン紀行』の仕事をご紹介いただいたのも、「WSET有資格者などの幅広い見識がある」「理系バックグラウンドのある方で、栽培・醸造などの技術面もある水準以上で理解し表現できる」等の前提条件があったからでした。(受験中に頂いたお仕事ですが、Diplomaに挑戦していなかったら来なかった仕事だと思います)

合格後も、他の仕事や海外視察のお話など、ありがたい機会をいただくことが増えました。もちろんDiploma合格だけが要因ではないと思うので、「何だよ、仕事増えないよ!」というクレームは受け付けておりません(笑)ですが、この資格がワイン業界において信頼感のアップに繋がるのは間違いないです。

実際、WSETは世界最大のワイン教育機関だけあり知名度も高いので、海外では、Diploma holderというと相手の態度があからさまに変わります^^;。ただの姉ちゃんと思っていたら、あれっ?みたいな。笑

・取材力・情報リサーチ力のUP
ワイナリーに訪問した際に、質問の深度が深くなったと思います。実はもともと質問をするのが苦手で、新卒で入った会社では、課題事項として『質問力』という本を直々に渡されたこともある私。でも単純に、ワインの仕事においては、圧倒的に知識が足りなかったからだと気づきました。知らないことに対しては、的を射た質問も湧くはずがありません。また、Diplomaレベルの知識を有しているとわかると、相手も栽培・醸造の技術的な部分も、深いレベルまで話して下さるようになったと感じています。

そして情報リサーチ力が上がったことも、ライティングの仕事に非常に役立っています。受験中に集める膨大な情報。その時に全部頭に入れて答案に書くのは無理でも、その後に必ず生きてくるんですよね。Evernoteにとりあえずぽんぽんクリップしていた情報が、後で何かしら役立つことも多いです。

・ワインがもっと面白くなった
WSETでは、とにかくCause & Effect(原因と結果)を意識することを求められます。Climate, Soil, Topography, Grape, Viti, Vini, Maturation, Tradeといったファクトが、どうSQP (Style, Quality, Price)に影響するのか。この考え方が身につくと、ばらばらだった「情報」がきれいに「ロジック」として繋がっていくのが面白いんです。そしてWSET式テイスティングを身につけると、どのワインを飲んでも自分の中でブレない基準ができます。とはいえ、ナチュールワインなどその枠にはまらないものもあるかと思うので、そこに固執するのは避けたいですが…。

・尊敬するワインの知り合いが増えた
一番大きいのは、この部分だと思います。受験中はスタディグループやSNSを通してDiplomaホルダーの方や、受験生と知り合うことができました。ワイン業界のDiplomaホルダーは第一線で活躍されている方も多いですし、ワイン業界でなくても、その後の研鑽を怠らない勉強熱心な方ばかりで、とても刺激になっています。

・自己肯定感が上がった
何をやっても中途半端で、とにかく自分に自信がなかった私。そんな私でも、WSET最難関の試験をやり切れたことで、自分を少しは認めてあげてもいいのかなという気持ちになれました。

来年4月は、ずっと目標にしてきたギルドホールでの卒業式に参加する予定。今から楽しみです(^^)

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