ビルバオ空港ちかくのホテルから15分、バスクののどかな風景を見はらせる丘の上の農園レストラン。
一見ガラス張りのモダンな建物ですが、なかに入ると緑や植物でいっぱい。
(入り口すぐの空間は、植物園+美術館のよう)
なんとレストランで自家製チャコリもつくっており(これがまた、おいしい)、ダイニング窓際の席ではチャコリのぶどう畑を見ながら食事ができます。
旅も最終日。レストランでの最後のランチに頼んだワインは、「やっぱりスペインならではのワインを飲みたいね」とスペインのスパークリングワインCAVAをボトルで。
テーブルにおけない珍しい形のボトルです……え、一気飲みですか?いえいえちゃんとクーラーに立てかけてゆっくりいただきます。
Agusti Torello Mata 2008 ” KRIPTA ” Gran Reserva Cava
樹齢60年以上のぶどうをつかい、瓶内で5年以上熟成させた、シャンパンと同じように手のかかったCAVA。
見た目のインパクトが強烈ですが……味わいは超辛口(ブリュット・ナチューレ)でキレッキレ。一本芯の通った強靭なミネラルとスモーキーさ、なにより透明感……今まで飲んだCAVAのどれにも似ていない、印象的なワインでした。もし手に入れば、シャンパンと飲み比べをしてみたい1本。
この日感動したのは、サービスと、プレゼンテーション。
(ここで詳しく書いてしまうと楽しみが半減するから書かないけれど)
菜園を案内してもらっているような……お皿の上に出されたものを食べる、だけにとどまらない”体験”。
スタッフのかたははジャケットタイ着用(男性の場合)でフレンドリーながらびしっとしたサービス。カジュアルなサービスもリラックスできるので好きですが、こういう、ちょっと背伸びをして”よそゆきの自分”を演じたくなるお店も、気分があがります。
私たちのテーブルをみてくれた黒人の男性は、黒い肌に黒ジャケット、黒タイに真っ白なシャツという、コントラストが美しく。
そしてジャケットがはちきれそうなくらい太い二の腕、逞しい身体に反して軽やかな身のこなし。動く美術品をみるように、ついつい横目で追っておりました。
「アスルメンディ」のシェフ、エネコ氏がプロデュースするレストラン「エネコ東京」が9月に六本木にオープンするので、研修として日本人の方も数名いらっしゃいました。東京でどんなプレゼンテーションにするのかも、たのしみです。
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