ワイン列車で優雅にアペリティフを

軽井沢しらかば会。軽井沢に別荘をお持ちの方や軽井沢にゆかりのある方たちの社交クラブ。そんなセレブ集団のなかに、なぜか紛れ込んできました。


(お茶のお稽古のかえりだったので着物で。猫の帯留め、お気に入り)

毎回テーマを変えて会を開催しているそうですが、今回のテーマは、「アペリティフ」。 
アペリティフとは、晩御飯の前に飲み物を飲んだり軽いものをつまみながら、ゆったりおしゃべりをして過ごすフランスの習慣。
なぜそれがテーマかというと、長野のしなの鉄道で、今年4月から「アペリティフ号」という新しい観光列車がスタートするからなのです。

第一部では、フランス文化にお詳しい芳野まいさんと、しなの鉄道の玉木淳社長の対談形式で、お話を伺いました。


ウェルカムドリンクには、アペリティフの代表選手であるパスティスの水割り。

パスティスの元祖は、別名「緑の妖精」「緑の魔酒」「禁断のお酒」として知られるアブサン。インスピレーションを引き出してくれる魔法のお酒として、モネ、ロートレック、モディリアーニはじめ芸術家に愛飲されてきましたが、長期飲用すると、幻覚や妄想などを伴う中毒性があることが発覚。20世紀初頭に各国で製造が禁止され、その代替品としてパスティスにうつり変っていきました。

アブサンが描かれた有名な絵、ドガの「アプサント(カフェにて)」。アブサンを飲む女性の虚ろな目……退廃的な香りがぷんぷん。


薬草系の、かなり強くクセのある香りと味わいは、好みがわかれるお酒です。緑色の液体ですが、加水すると濁るので、はじめて見るとびっくりします。


長野といえば、日本有数のワイン産地。とくに県の支援が手厚く、新規ワイナリーの参入がしやすい場所、という印象があります。
玉村豊男さんのヴィラデストワイナリーをはじめ、はすみふぁーむ、リュー・ド・ヴァン、小布施ワイナリーなど小規模・高品質なワインが集中している「千曲川ワインバレー」を盛り上げよう、というのがアペリティフ号の狙いのひとつ。

新しく導入される「ろくもんワイントレイン」は、軽井沢ー戸倉駅間の夕方、アペリティフにぴったりの時間帯に定期運行され、車内でワインやそれにあった軽食を提供するそうです。

第二部は社交の場となり、わたしはワイン係に任命され、サービスのお手伝い。もちろんたっぷり試飲しながらです(笑)、


ワインはアペリティフの本場、南仏のワイン3種類。現地では地酒として飲まれているシャルドネ、プロヴァンスのロゼ、そして力強い赤ワイン、バンドール。 
だんとつでロゼが人気でした。


それとは別に、パスティスにリキュールを加えて、現地プロファンスでの飲み方を楽しんでいただきました。
リキュールは3種類。
パスティス+グレナディン・シロップ (現地でトマト)
パスティス+アマレット (現地でモレスク)
パスティス+ミントリキュール (現地でペロケ)

個人的には甘い香りが魅惑的なモレスクが好み……

おつまみは料理研究家の水川みどりさんコーディネート、玉葱のピザ「ピサラディエール」など南仏を意識したお料理の数々。


電車で優雅にアペリティフを楽しめる「ろくもんワイントレイン」、それが長野ワインとなれば、日本ワイン好きとしては、一度のってみたい列車です。

ろくもんワイントレイン