ときめく布から帯をつくる

きもの

ミャンマーで布を探したのは、とあるミッションのため。 
帰国翌日、自分の好きな布からミシンで帯をつくるというレッスンに参加予定だったのですが、レッスンに必要な持ち物が、適度の大きさの「ときめく布」だったのです。

自分で作る!ミシンで名古屋帯レッスン 
みずのしのぶ着付け教室

レッスンの場所が名古屋なので(名古屋帯だけに名古屋、というダジャレではなさそう……)、ずっと参加したいと思いつつなかなか機会がなかったのですが、タイミングよく名古屋出張があったので、予定を調整して参加してきました。

ときめく布……探すのはたいへんでも、ときめかない布から帯をつくっても、結局は締めないから、という先生の考えのもと。

ミャンマーの伝統衣装であるロンジーを帯にしたらすてきだな、と市場を探し、ゲットした布の数々。




(一部スーパーマーケットで買ったものもあり)

もしミャンマーでいい布が見つからなかったら、と事前に別の布も用意していました。
それが、インドのタイダイ染め「生命の木」のモチーフのインドの布。迫力あるガネーシャの絵と、手染めならではの色彩が美しい布です。

そちらとロンジーの2枚を持っていき、当日どちらで帯をつくるか先生と相談しながら決めようと思っていました。
結果、レッスンではインドの布を採用することに。 
なぜなら、柄出しが難しいから!
ミャンマーの布は柄が単純ですが、インドの布はどこをお太鼓や前柄に持ってくるかでまったく別の帯になる、難易度の高い布なのです。



(みずのしのぶ先生、美しくユーモアたっぷりの方です)

先生が、「本当に裁断していいのかしら」と確認するほどに1枚の絵として、美しい布。
だけど、帯にすることが、この布を一番長く愛用してあげられるベストな方法。



そしてレッスンは順調に進み、中学生ぶりのミシンも、身体が覚えている事を発見して嬉しくなったりして……


5時間後、唯一無二の帯が完成。


翌週、さっそくしめてみました。
デニム着物や紬などふだん着物にあいそうな、それでいて可愛いすぎない幻想的な帯に!

お太鼓にはガネーシャをどーんと配置。私のツボ過ぎます。

いろんな色が入っているので着物にも合わせやすくて、大活躍。

まず自分で名古屋帯を作れちゃうんだ!というところにびっくり。
先生もレッスンのなかで仰っていたのですが、「私の帯作りレッスンにくるのは、まず行動力がある人!」。 今では日本全国から生徒さんがいらっしゃるそうです(私含め)。

帯をミシンで自分でつくるなんて、ありえない!という方もいらっしゃるでしょうが、私は、職人さんにしか作れない作品はアートとして愛でつつ、
(金銭的にも)無理なく楽しめるふだん着物の世界も好き。

仕立てた着物と格の高いコーディネートでしゃなりと気取った翌日には、洗える着物と自作の帯で、がんがん歩く…… 
洋服でしているように、着物でもハレと日常を自然に使い分けられること、それが私にとって「着物生活」を楽しむことだなぁ、とあらためて思ったのでした。

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