せまりくる絵、REY CAMOY

「REYさん、何を思い悩んでいたの?」
思わず絵に向かって独り言をいいたくなった。

「絵って、アートって、人生っていったい何なのですか」

そう問いかけたくなる絵の数々。

鴨居玲は、私が生まれる半年前、自ら命を絶った。
その晩年に描かれた自画像は、もうなんというか、見ていられないほど痛々しい。

あなたの絵が発する「とてつもない何か」はなんなのですか。

遠くから見てもふらふらと引き寄せられる吸引力。

館内で鳥肌がたったのは、冷房のせいだけではない。

作家の山口路子さんが「繊細な方は心身の状態が平均以上と思えるときを選んで行かれることをお勧めします。」といっていた。
ちょうど落ち込むことがあって、少しブルーな気分だったけれど、「そう繊細でもないし、大丈夫」と思って出かけたら……
ああ。「鴨居玲」が迫ってきた。

絵の前で動けなくなったのは、久しぶりだった。
静物画の前で泣いたのは、はじめてだった。

わたしは、この画家の、絵の、何に引きつけられているのかをもっと知りたい。

ー憂きもひとときうれしくも思い醒ませば夢候よ酔い候え踊り候え

(2015.7.16)