久々の更新となってしまいましたが、生きています。
本日は口切の茶事稽古でした。炉開きがなされ、一気に冬の到来を感じる11月。
初夏に摘み取られた新茶を詰めた茶壺の口を開ける「口切」は、お茶の世界での一大行事です。口切の茶事に招待されることは、茶人にとって大変な栄誉とされているそう。
そんな機会があるかはわかりませんが、いつよばれてもいいように、お稽古お稽古(笑)。
私は懐石を頂いたあとの、後座の半東役。薄茶のお点前を担当させて頂きました。懐石ではお酒も出ますが、後半の仕事のために、セーブ……。
緊張したけど、座がフランシスコ教皇のことで盛り上がってて、無言でお点前を凝視されずに済んだので、気が楽でした。笑
お茶を始めて丸3年が経ちましたが、相変わらず「次に何をするか」で頭はいっぱい……でも、少しずつ「いかに美しく見せるか」というところまで意識がいくようになってきました。
指先まで神経を使い、ひとつひとつ丁寧に動くこと、そして失敗しても動じないこと(ここ大事)etc……エレガントに魅せる所作というのは、お茶だけに限らず万事に通じると改めて思いつつ、それが難しい。
だからこそ、この飽きっぽい私がお稽古を続けられているんだと思います。
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そういえば今日ご一緒した方が面白い話をしていました。その方(生徒さん)が、前にお茶を習っていた先生の話で。
通常の茶会の流れでは懐石→お茶となりますが、その先生がお茶会をやるときは、順序が逆だったそう。大のお酒好きという先生、毎回頂き物や集めた銘酒を披露するため徳利やお猪口やグラスを持ち出しての大宴会になるそうで。しかもご主人が和食の料理人のため、お料理は旦那様に全てお任せ。先生本人も大いに楽しまれていたそうです。
な、なんて自由な……。お茶会というと、作法に厳しく堅苦しいイメージがありますが、本人の好きなようにお茶会をオーガナイズされているエピソードが印象的でした。
夜は久しぶりに家でゆっくりワインなど飲みながら復習(先日ウィーンで購入してきたピノ・ノワール、美味でした)。
お茶は一生お稽古ではありますが、お稽古だけではつまらない。お茶名を拝受した暁には、ゆくゆくお茶会など主催できたらいいなと思っているのですが、その時には今関わっているワインや食の世界とも繋げられたら良いなと妄想しています。
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