……とあちこちで宣伝されているとおり、 11月第三週の木曜日は、ボジョレー(ボージョレ)・ヌーヴォー解禁日。
「ボジョレーをありがたがって飲むのは日本人だけ」
「その年の新酒なんて、寝かせてないから美味しいはずがない」
「毎年、”今年は最高の出来”って宣伝してるじゃん!なんなんだ!」
等々、ボージョレを否定的にとらえる人もまわりで多い気がします。
「俺は(私は)世間に踊らされない!」そんな心の声が聞こえてきそう。
そういう方は、クリスマスのときも、「俺はカトリックじゃないっっ」といってお祝いしないのでしょうか……。
私は、といえば、ヌーヴォーはなんだかんだで毎年飲んでいます。
いつぞや飲んだピノノワール並みに官能的なクリュ・ボージョレ(村名を名乗れる、ボージョレ地区のなかでも特別なエリア。たしかモルゴンの2009年だった)に衝撃をうけて以来、ガメイ(ボージョレ赤をつくる品種)がけっこう好きなのです。
「(苺)キャンディー」などとよく言われるあの独特の甘い香り、寝かせると(いいものは)ピノノワールに似てくるところなど、個人的に日本のマスカット・ベリーAに共通する点があるように思います。
2012年、新井順子、マルセル・ラピエール、パカレなど自然派ボージョレの美味しさに目覚め、
2013年、ルロワに縁があった年、
2014年、ココファームの収穫祭で皆で乾杯し、
2015年 クリストフ・パカレ来日イベントでバックヴィンテージを飲み比べ。
2015年家用に購入したのは、ヌーヴォーの帝王といわれ、流通量の多いジョルジュ・デュブッフのヌーヴォー(の、ちょっといいもの)。
するする飲める安定の美味しさで、カマンベールチーズとドライクランベリーのおつまみにぴったりでした。
やっぱりベリー系のフルーティーさが前面に出てくるガメイの新酒は、同じ系統のフレーバーで合わせると間違いなし。
それから、我が家には白赤1ケースずつ送られてくるヌーヴォーがあり、冬〜春先にかけてヌーヴォーを山のように飲みました。
Cave de Saint Laurent d’Oingt(カーヴ・サン・ローラン・ドワン)という造り手。
なかなかおいしいの。
ちなみに「ボジョレー・ヌーヴォー」を名乗れるのは赤ロゼだけで、
白の新酒は別の地域名でリリースされるので、同じ造り手でも「マコン・ヴィラージュ・ヌーヴォー」となってます。
(2015年は白が美味しくて、白ばかり一気に減った)
先日、赤ヌーヴォーを久々に飲んでみたら、1年前よりもまた変化していて、
フルーティーで軽やかだった味わいに、独特の深みが出てました。
「ボジョレー」で検索すると、「ボジョレー 賞味期限」など関連ワードが出て来ますが(苦笑)、すぐに飲まなきゃいけないなんてことはないので、変化を楽しんでみるのも面白いかも?
ピノノワールが高貴な味わいなのは、知ってる。
だからこそ、震えるようなガメイやマスカット・ベリーAが飲みたいのです。
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